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Madam.Kayoのひとり言


by madamkayo
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「忠犬クロの物語」 5/7

5. クロは天才?

「忠犬クロの物語」 5/7_a0044166_1314660.jpg クロは、飼う前から『お座り』『お手』ができた。野良犬の時、お菓子をあげようとしたら、お座りをしてシッポを振っている事があった。もしかしてと思って「お手!」と言ってみると、前足を片方、姿勢を正してピッ!と上げた。お菓子をいただけるのなら、何度でもやるからと言わんばかりの顔つきだった。きっと前の飼われていた家で教えてもらったのだと思う。

 私達が飼ってからも、クロは更なる向上心と言うか、この姉弟の勝手な興味から、もっと技を磨こうといろいろ教えられる事となる。。。

 『お手』ができるのだから『おかわり』ができるだろうと、両前足を私達が出した手に載せる練習もさせた。クロは応用編だったからか、難なくできた。この姉弟が何度「お手」「おかわり」と言っても、何度でも律儀にやってくれる。今、思うとクロもお菓子や餌をもらう為に大変だった。
更に餌をあげる時に『待て』『よし』も私達の顔色を見ながら、出来るようになった。『フセ』なども、初級コースを短い期間でこなしたように記憶している。

 私達、姉弟は中級コースとして今度はクロに「ワン」と言わせてから、餌をあげるようになった。「クロ、ワンは?」と言うと「ワンッ!」と元気よく、メスのわりには野太い低い声で吠えて餌を貰った。
 いつかTV番組で、『算数ができる犬』を見た。どうみても、飼い主の顔色を見て犬が吠えているだけのようだった。これならクロにもできると思い「クロ、5-2=?」とクッキーをぶらさげて言うととりあえず「ワン!」と言う。クロが私の顔を見て、足りなそうなのでまた「ワン!」と吠える。それでも足りないのかなぁ~?と上目使いで私の顔色を見てもう1回「ワン!」と野太い声で吠えた。そこで私が「イイ子だねー♪ハイ、よし!」とクッキーをあげると、やっともらえるとばかり、カプッと食べた。「クロは天才だー!」と言って、勝手に弟と喜んだ。

 ワンが3回言えるのだったらこれは・・・「ワン・ワン・ワン」と言うと、「こんばんは」に聞こえるのではないかと、無謀な事を思いついた。クロには、ただただはた迷惑な発見だった。「クロ、コンバンワンは?」と言うと「ワンワンワン」と一応言う。「う~ん、ちょっと違うんだなぁ。『コゥン・ゥバン・ゥワン』だよ」と何回も言わせてみる。だんだん良い感じになって来たので、当時良く使っていたラジカセで録音してみたりした。「これなんか『こんばんは』に聞こえない?」と弟と大笑いしたりした。
 この上級コースの「しゃべる犬」へのあくなき挑戦は、日々クロもやらされ?いえいえ、クロの努力の元、この姉弟があきるまで、しばらく続くのであった。

                      つづく・・・
(写真:私・高校一年生頃、クロ・推定6歳。家のバルコニーで。-冬-)
by madamkayo | 2005-09-06 13:00 | 忠犬クロの物語