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Madam.Kayoのひとり言


by madamkayo
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「CHIPSの思い出」 11/25

11. ブラック・ジョーク

何だか、悪い予感がしてきた。どうもメンバーの3人は、曲目を増やす事を考えるのを諦めている風だった。悪い予感はあたった。

「せっかく、ポリ6を買ったんだから、この素晴らしい性能を公開しない?これで時間を稼ごうよ!」と誰かが言った。私はちょっとためらったけれども、いたしかたがない。それに、わが愛するマイ・シンセ、ポリ6を皆様に知っていただくのは、恥ずかしいけれどもいいかも♪と思った。
しかし、長々と説明してもせいぜい5分であろう。ライブの持ち時間はあと15分余っている。


また、誰かが「そうだっ!」と言った。更に悪い予感がした。

「MCを長くやるんだよ!」
「そうだ、MCに『漫談』をやるって言うのはどうだ!?」
「それなら、この前のあの話を出してよぉ・・ナンタラカンタラ・・」
「それでよぉ、一樹が『ブラックジョークでした~!♪』って言うんだよ」
「でよぉー、俺がギターで『ジャンっ!』ってやるからよぉ」
「そりゃ~いいや!やろうよ!やろう!」
「ヒャ~ヒャ~ヒャ~」「ファッファッファッ」「ガッハッハ!」

・・・・・奴らは本気だ・・・・・・!これこそ『ブラック・ジョーク』だ!!!

いつもサザンの原坊のように、無意味なヘラヘラした笑みを浮かべていた私も、笑えなくなった。私にとって初めてのライブで漫談をやるとは・・・。信じられない・・。

その時だったと思う。めったに口を開かないハリ村君がこう言った。
「使いきってあげればいいのにぃ~!」と言ってくれた。
まるで、クレヨンしんちゃんのボーちゃんのようにメッタに言葉をはかないけれども的を付いている言い方だ。イヤ、ボーちゃんより、「にぃ~」の「に」に力が、いや心がこもっていた。

これは、『名機シンセ・ただ今ローン続行中・Poly6』を、そしてこの欲求不満な『キー奏者』をお前らもうちょっと使ってやれよぉ!と言う意味に私は勝手にとった。ひとりでも認めてくれた人がいたのは、この時の私にとって本当に嬉しかった。

ギターの神様・ハリ村様の、めったに聞けないこのありがたき崇高なお言葉も野郎3人には、聞えないらしい・・・

「残暑お見舞いコンサート」まで、あと秒読み段階・・・3人の漫談の打ち合わせは佳境を向かえ、余念がなかった。
by madamkayo | 2005-07-15 14:33 | CHIPSの思い出